女性のための総合内科外来

さまざまな世代の女性のみなさんが元気に過ごせるように女性内科医が診療をおこなう外来です。都立墨東病院で長年女性専用外来に従事してきた経験をいかし、女性のさまざまな疾患・症状について治療をおこなっております。

更年期のころには「今まで血圧は低めといわれていたのに高くなってきた」「コレステロールが急に高いといわれた」など高脂血症や糖尿病、高血圧などの生活習慣病がふえてまいります。当外来では更年期以降ふえてくる症状や疾患の治療に力をいれております。
また、例えば高血圧と更年期症状や骨粗しょう症の治療というように、複数の科で治療を受けずにすむよう、一緒に当外来で治療をおこなっております。

女性のさまざまな症状にたいして、お一人お一人にあわせて西洋薬や漢方薬をとりいれながら総合的に診療しております。

糖尿病・高脂血症・高血圧、更年期症状、いびき・睡眠時無呼吸症候群、アレルギー性鼻炎・気管支喘息、骨粗しょう症、過活動膀胱など

更年期以降ふえやすくなる高コレステロール血症、高血圧、糖尿病や骨粗しょう症などでは、適切なタイミングで治療をおこなえるように定期的にみてまいります。

更年期症状の皆さまにはできるだけ楽に更年期の時期を過ごせますようにアドバイスをおこない治療をおこなっております。

アレルギー性鼻炎・気管支喘息や過活動膀胱の治療、いびき・睡眠時無呼吸症候群の簡易検査・治療もおこない、内科的な疾患を総合的に診療をおこないます。

手の関節が痛いためリウマチの検査をしても問題がなく、治療せず痛いまま過ごしているなどのご相談も多くあります。更年期症状としてみられる症状で、漢方薬などにより痛みが軽くなり過ごしていただける方もいらっしゃいます。

患者さまの症状に合わせて西洋薬と漢方薬をとりいれて治療をおこないます。必要に応じてエクオールなどのご相談もおこなっております。(なお女性ホルモンによる治療はおこなっておりません。)ご心配なことがあればお気軽にご相談ください。

初めての方は火曜日(午後)・水曜日(午前)・金曜日(午前)にご来院ください。

女性ホルモンとは

女性のからだに大きく関わっているものに女性ホルモンがあります。女性ホルモンは妊娠や出産だけではなく、骨やコレステロール、皮膚の張りなど女性のからだを健康に保つために大きな役割をはたしています。
女性ホルモンは30代にピークをむかえます。閉経直前の45歳ごろから急激に減少するため、更年期以降さまざまな心とからだの不調がでてきます。

女性ホルモンは脂質代謝や骨の代謝、血管に影響するため、女性ホルモンが減少した閉経後はコレステロールが高くなりやすく、動脈硬化のリスクが高まります。
骨密度の減少もはじまり、骨粗しょう症となり、骨折しやすい状態になります。また基礎代謝も低下してくるため、体重も増えやすくなります。
このため閉経後は骨粗しょう症の予防や基礎代謝をふやし筋力を保つため、適度な運動が必要になります。骨粗しょう症、筋肉量の減少は将来フレイルといわれる足腰の機能の低下につながっていくので、予防していくことが大切で、定期的に骨密度検査を受けることも重要です。

女性ホルモンに守られている30代の女性では、コレステロールが少し高めでもすぐに治療をする必要がないことが多くあります。一方閉経後では動脈硬化のリスクが高くなるためコレステロールの治療を考える必要がでてまいります。このように同じ症状でも年齢によって対応を考える必要があります。
また更年期の時期以降、頻尿や過活動膀胱などの症状もおきやすくなってきます。

更年期症状とはどんな症状?

45歳から55歳くらいの女性におこる女性ホルモンの低下によりおこる不快な症状のことを更年期症状といいます。
60-70%の女性が何らかの症状を感じ、20-30%の女性が治療を必要とするといわれています。閉経の年齢は50歳前後ですが、女性ホルモンは30歳台をピークに減少し、早い人では40歳台の前半くらいからも症状がおこりはじめます。

女性ホルモンが減少することで、のぼせ・ほてり・発汗といったホットフラッシュ、ゆううつ、イライラ、落ち込み、疲れやすい、眠れない、肩こり、手や指の関節痛、皮膚の乾燥などいろいろな症状がみられます。
子育て、仕事、お子さんの進学や就職・結婚、ご両親の病気・介護、ご主人の定年・退職など周囲の環境の変化などが重なると、それがストレスとなりホルモンや自律神経に乱れが出やすくなります。ちょうど更年期前後の時期に重なることも多く、より体調を崩しやすくなります。

乳がんや子宮筋腫などのホルモン治療中の方

乳がんや子宮筋腫などのホルモン治療では女性ホルモンの作用をおさえる薬を使用することがあり、のぼせやほてり、関節痛など更年期症状と同じような症状がみられることがあります。ホルモン治療の副作用を減らして、治療を続けることができるように、漢方薬での治療をおこなっております。お気軽にご相談ください。